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手足口病・カンピロバクター情報
7月9日「金曜日」田村医院発
西日本中心に「手足口病」増加…大半は5歳以下:
主に乳幼児の手や足、口内の粘膜に水ぶくれができる「手足口病」が西日本を中心に増え続けている。5月23日までの1週間に全国約3000の小児科定点医療機関から報告された患者数は、前週より倍増した。国立感染症研究所は、手洗いを促すとともに、髄膜炎などを起こして重症化するおそれがある「EV71」というウイルスが検出例の6割を占めることから「発熱が続く場合は早めの受診を」と呼びかけている。感染研によると、定点あたりの報告患者数は全国平均で1・41人。前週の0・74人を大きく上回り、過去10年の同時期と比べて最も多い。都道府県別では愛媛(10・2人)、山口(6・1人)、大分(4・3人)、高知(4・2人)の順。大半は5歳以下という。
手足口病の感染確認で保育施設を一時閉鎖 香港保健当局 :
香港保健当局は1日、手足口病の感染が確認されたため域内2カ所の保育施設が一時閉鎖されると発表した。このうち油尖旺の施設では園児8人のうち3歳の女児が発病して入院、15日まで閉鎖される。また先に感染が見つかって経過観察で閉鎖中の黄埔花園の施設では新たに2人の感染が確認され、さらに9日まで閉鎖されることになった。
手足口病(hand, foot and mouth disease:以下HFM)は、口腔粘膜および四肢末端に現われる水疱性の発疹を主症状とし、幼児を中心に流行する急性ウイルス性感染症である。発疹は、手足全体ことに肘や膝あるいは臀部周辺にもみられることもあり、一方また手足口の一部のみの発疹で終わることもある。患者発生は世界中でみられるが、我が国では1967年頃からその存在が明らかになり、最近では中国やモンゴルでのエンテロウイルス性の手足口病が問題になっている。夏を中心として毎年発生がみられるが、秋や冬にもHFM
の発生を見ることはあった。
○ 原因ウイルス:
HFM【手足口病】の原因となるウイルスは一つではない。主な病因ウイルスは、エンテロウイルスである日本で流行しているコクサッキ−A16(CA
16)、あるいは現在中国などで問題になっているエンテロウイルス71(EV 71) であるが、その他のエンテロウイルスによっても同様の症状を呈することがある。いずれのウイルスであっても現れる症状は同じなので、ウイルス分離を行わない限り、病原的診断は不可能である。流行の中心となるウイルスはその年によって異なり、1984年にはCA
10 によるHFM 患者が多数確認されている。 いったんHFM【手足口病】 に罹患すると感染を受けたウイルスに対する免疫は成立するが、異なった血清型のウイルス感染を受けて再び同様の症状を現すことはあり、この場合HFM
【手足口病】を反復して発症しているかのようにみえる。
○感染経路:感染経路としては経口・飛沫・接触のいずれも重要であり、潜伏期は3〜4日位がもっとも多い。エンテロウイルス全般として、主な症状が消失した後も3〜4週間は糞便中にウイルスが排泄されることがあるので、HFM【手足口病】から回復した患者も、長期にわたって感染源となり得る。
○ 一般的な治療方針:
<発疹> 大部分は発疹のみの軽い疾患であり、特別な治療は必要としない。発疹に痒みや痛みを伴うことことは稀であるが、これらの症状の訴えに対して抗ヒスタミン剤の塗布程度を行うことはある。副腎皮質ステロイドホルモン剤等は、必要はない。
<口内疹>軽度の局所の疼痛とそれに伴うやはり軽度の食欲の低下(おなかはすくが痛みのために食べられない)程度ですむことが大半であるが、口腔内の症状が強いため経口摂取が不可能となり、それにより脱水症に陥る場合もあるので注意が必要である。口内疹の疼痛に対して刺激とならないような、柔らかで薄味の食べ物をすすめるが、何よりも水分摂取量が不足にならないように注意することがもっとも重要である。経口水分は特に濃厚なものでなければ何でも問題はないが、薄いお茶類、スポ−ツ飲料などは適切である。薬物による治療よりも少量頻回に水分を与える方が、重要である。
脱水症状に対しては、その程度に応じた治療を行う。
<発熱>発症初期に38度前後の発熱を伴うことが、1/2 〜1/3 程度にみられる。発熱により全身状態が侵されることはまれで、通常は解熱剤等の投与も行うことなく経過観察するのみで十分である。
抗生物質投与は、無意味である。
○ 合併症:
下痢を伴うことがある。現在我が日本で流行している手足口病は、コクサッキーウイルスなのであまり悪さをしないと思われますので、整腸剤程度の投与を行うことはあるが、食事指導を行えば十分で自然回復する。当医院で処方します「東医サンホワイト軟膏」をきれいな水に溶いて、お腹にお母さんお父さんが、「かわいいねー。愛してる〜。」等「愛の一言」をかけながら時計回りに優しくなでてあげると、「痛い〜、痛い〜。」がけろっと治ります。まれではあるが髄膜炎の合併があり、経過中の頭痛と嘔吐には注意が必要である。現在中国などで流行しているエンテロウイルスのEV71感染の方が、中枢神経合併症の発生率が高い。CA
16 感染では心筋炎合併例の報告がある。手足口病の流行中に、急性脳炎などにより急死した小児例が、マレーシア(1997年)・台湾(1998年)などで見られている。わが国でも昨年に、手足口病の経過中に死亡あるいは重篤な神経症状を合併した症例が複数の医療機関で経験されている。国立感染症研究所ではそれらのウイルスの分析を海外例と併せて行っているが(日本臨床ウイルス学会)、詳細な解明についてはさらに検討を続ける必要がある。現在の日本で流行しているHFM【手足口病】は基本的にはポピュラーな軽症の疾患である。目下のところこれらの重症合併症の発生は稀なことであり、HFMになったすべての患者に厳重な警戒を呼びかける必要はないと思われる。しかし、あまり軽く考えすぎることなく、発疹の初期2-3日の症状の変化には注意すべきである。ことに、元気がない、頭痛・嘔吐を伴う、高熱を伴う、発熱が2日以上続く等が見られた場合は慎重に対処する必要があろう。
○ 年長児・成人のHFM:
本症は4才位までの幼児を中心とした疾患であるが、学童でも流行的発生がみられることがある。また学童以上の年齢層の大半は既に不顕性感染であったことを含めこれらのウイルスの感染をすでに受けている場合が多いので、成人での発症はそう多いことではない。しかし抗体を保有していなければ当然成人でもウイルス感染を受けて、HFM
となる。成人例では皮膚症状はかなり強く出現することがあるが、一般に年長である方が全身症状は軽いようである。治療法は、小児の場合と大差はない。
○ 妊婦のHFM:
前述の理由により、まれではあるがたまたま妊婦がHFM【手足口病】 に罹患することはある。妊婦のエンテロウイルス感染により胎児異常が対象群より高率にみられたとの報告もあるが、これに対しては否定的な報告も多い。HFM
の妊婦感染についての広範な調査成績はない。CA16によるHFM に伴って流産がみられたとの報告もあるが、これまでのところ妊婦のHFM
による流産・胎児異常は極めてまれなものと考えられる。したがってHFM に罹患した妊婦に対しては、妊娠経過および出生した児について通常より慎重に観察を行う必要はあり、またその旨の説明を要するであろうが、不必要に妊婦に不安感を与える必要はないと考えられる。
○ 予防・登校:排泄物に対する注意と手洗いの励行はエンテロウイルス全体の感染予防として必要なことであるが、ワクチンなどの積極的な方法は現在のところない。
HFM は、現行の学校保健法では学校伝染病第3類の「その他」として解釈されているが、出席停止期間等についての明確な規定はない。本症は前述のように主症状から回復した後もウイルスは長期にわたって排泄されることがあるので、急性期のみの登校登園停止による学校・幼稚園・保育園などでの流行阻止効果はあまり期待ができない。本症の大部分は軽症疾患であり、脱水および合併症ことに髄膜炎・脳炎などについて注意がおよんでいれば問題は少ないため、発疹だけの患児に長期の欠席を強いる必要はなく、また現実的ではない。しかしながら現実に「発疹が出ている最中」は子供も熱があり、具合が悪いので、最良な「お母さんお父さんの基での保育」は最良の治療になります。又田村医院では病後児保育室「ピヨピヨ」を院内に開設してお母さんお父さん方が多忙で仕事を休めない場合にはお預かりしています。でも実際にはお母さんお父さんの下での安静が最も良い治療方法です。お父さんお母さんが「一番目の医者」なのです。愛情を持った冷静な観察が一番〜 。
横浜の飲食店で食中毒 :
横浜市は2日、同市港北区の飲食店「飲み食い処酉(とり)まつ」で鶏の刺し身など
を食べた20〜44歳の男性客28人が、下痢や発熱などの食中毒症状を訴えたと発表
した。いずれも症状は軽く、快方に向かっている。患者の便からカンピロバクター菌が検出されたことから、市は店を営業禁止処分とした。市によると、男性客は勤務先の仲間で5月27日夜に店で宴会を開き、28日から症状が出始めた。
カンピロバクター【ラ】Campylobacter:らせん状に弯曲した幅0.2〜0.5μm,長さ0.5〜5μmの小桿菌の属名(campylo:弯曲した,bacter:桿菌).ビブリオ属(コレラ菌など)に類似しており,グラム陰性.分類上はカンピロバクター属Genus
Campylobacterを構成して多くの菌種を含むが,ヒトに病原性があるのはC. jejuni,C. coli,C. fetusなどである.1886年,大腸菌の発見者(T.
Escherich)がヒトの便中に弯曲した運動性のある,培養が不能な菌として記載している.ウシやヒツジの流産,ウシやブタの腸炎の原因菌として獣医領域ではよく知られていたが,1957年ころからヒトの下痢原因菌(C.
jejuniが最も多く,次いでC. coli)として問題になってきた.小児の下痢,食中毒などの原因となる.本菌の培養は困難であったが,培養法が確立されてから(Butzler 1972, Skirrow 1977)わが国でも頻繁に分離されるようになり,とくに健康な小児の腸管からも高頻度に分離される.C.
jejuniはコレラ菌や毒素原性大腸菌と類似の易熱性腸管毒素(80℃で失活する)を産出し下痢を起こす.また,細胞毒も産生する.自然界ではニワトリ,ウシ,ブタなどの腸管に常在し,これらがしばしば感染源となり集団食中毒(→細菌性食中毒)などの原因となる.
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