第9回城北血液研究会に参加をして。
田村医院 田村 仁

今日は9月8日【金曜日】待ちに待った「第9回城北血液研究会」開催日です。

6時半の診療が終わり、ソソクサトと愛車『田村医院号』に乗って板橋区医師会館に30分前の午後7時に到着しました。

今日の演題は『骨粗鬆症の病態と血液疾患』について、司会の東京都老人医療センター血液内科部長の森眞由美先生の司会で始まり、板橋区医師会長の野口先生の「10回100回に向けて頑張ってください?。」とのありがたいお話で始まりました。

講師は東京都老人医療センター病院内分泌科の細井孝之先生です。
先生は昭和56年千葉大学医学部を卒業され、昭和58年東京大学医学部第三内科で高久教授の元で血液学の勉強をして、61年からは今の大統領候補の通っていたダンバーヒルス大学の血液講座に留学をされ、主に「骨粗鬆症と血液の関係」を研究した「日本の骨と血液関係の研究の第一人者」です。東京都老人医療センターの『骨粗鬆症外来』を担当しています。

?:骨粗鬆症とは?:
 骨量の減少と骨微細構造の悪化の結果、骨の脆弱性を来し骨折しやすくなった全身の病気である。簡単にいえば骨のカルシウムが減少した為に骨折を起こしやすくなった状態をいいます。

?:頻度?:
 80歳以上では半数が骨粗鬆症。50歳以上の25%の人が骨粗鬆症。背骨の骨折している人は40歳代では2%、50歳代は10%、60歳代は14%、70歳代は45%もの人に背骨折りが起こっていると予想されています。大腿骨骨頚部骨折は人口千人当たり80才では1年間に5人の頻度で又90才では10人が起こすとされています。

?:主な臨床症状?:
 通常骨量の減少のみでは「痛たー痛たー痛たー」と言う事はない。加齢で起こった骨粗鬆症の骨折は背骨の骨【椎体骨】、太股の骨【大腿骨近位部】、手首近くの骨【とう骨遠位部:コレス骨折】、上腕骨近位部にみられます。

?:分類は?:
 退行期骨粗鬆症には閉経後骨粗鬆症と老人性骨粗鬆症があり、特発性骨粗鬆症に妊娠後骨粗鬆症があります。2次性骨粗鬆症には内分泌性【甲状腺機能亢進症、性腺機能不全】、薬物性【コルチコステロイド・メトトレキセート・ヘパリン】、不動性《動かない為性》【安静臥床・宇宙飛行・麻痺】、骨折後の局所不動性、先天性【骨形成不全症・マルファン症候群】、慢性関節リュウマチ性、糖尿病性、肝臓疾患性などが分類される。

?:問診に際して聴くべき事?:
 現在過去の運動状況、一日歩行量、閉経時期、卵巣手術の時期、過去現在のカルシウム摂取状況、喫煙状況、1年以内の転倒の有無などが大切です。

?:必要な検査:?:
 
カルシウム、リン、アルカリフォスファターゼ、副甲状腺ホルモン、赤沈。以上は血液検査の時に大事な項目です。

?:尿中デオキシピリミジノンとインタクトオステオカルシンの測定は大切です。

?:エックス線での診断は、胸腰椎で圧迫骨折の有無。骨折部に骨溶解がないかを確認します。必ず2方向を写します。胸椎腰椎をきちんと撮影します。

?:鑑別すべき病気:骨軟化症、多発性骨髄腫、続発性副甲状腺機能亢進症、悪性腫瘍の骨転移、脊椎血管種、脊椎カリエス、化膿性脊椎炎などがあります。

?:骨代謝マーカ:インタクトオステオカルシン【BGP】、プロコラーゲンシーターミナルプロペプチド【PICP】,エヌターミナルプロペプチド【PINP】が骨形成マーカー。尿中カルシウム、尿中ピリジノリン、尿中デオキシピリジノリン、血中ピリヂノノリンクロスリンクトカルボキシターミナルテロペプチドオブタイプ1コラーゲン【ICTP】が骨吸収マーカー。
?:骨芽細胞や破骨細胞が分泌する酵素:骨型アルカリフォスファターゼ【B−ALP】は骨芽細胞、酒石酸抵抗性酸フォスファターゼ【TRAP】は破骨細胞。

    ?頭が『チョウ!!混乱してきた』が葛根湯を一口飲んで、頑張ろう〜?。

?:骨粗鬆症の予防について?:
 予防に勝る治療方法はありません。適度な運動負荷が大切です。
 筆者は『水中歩行』をお勧めします。豊島区池袋スポーツセンターは65歳以上の豊島区民は『無料』で使用できます。
 従って『温泉に行く?』ような気分で一週間に2回以上「30分間〜45分」の水中歩行を勧めます。水中歩行が終わったら、ゆっくりと「ジャグジーバス」に入り「のんびりと」します。ペットボトル入りの「お茶」などを持参して、プールサイドの椅子を「反対に回すと」、もうそこには「筑波山麓」の景色が展望できる「別世界」になります。
 「水中歩行を是非!勧めます!?」。水中歩行がめんどくさい人は、「散歩」を勧めます。少し速く歩くと更に効果的です。しかし転倒には十分に注意してください。しっかりとした「トレーニングシューズ」を履いて「ペットボトルをリュックサック」に入れて出かけましょう。東京都老人医療センターでは転倒骨折防止の為の「転倒骨折防止パンツ」を作成しましたが、「履くのが大変でこれで転倒してしまう」なんて冗談を言っていました。あまりお勧めではないと言う事かどうか?は聞き忘れた〜!。

?:食事療法について?:
 骨量維持のためには一日800ミリ以上のカルシウムの摂取は大切。牛乳を勧めたいが昨今の『雪問題』で困っているとのことで場内苦笑い。

?:薬物療法?:
 牛乳にも添加がなされているので薬物療法は大切な防止方法となります。

?:特に甲状腺機能亢進症の人、ステロイドホルモン剤を飲んでいる人、」運動が現実にできない人、55才以前で骨量が減少している人、胃をとった人、栄養不良の人、等は早期に薬物療法が必要になります。

?:椎体骨折があり『骨密度測定で』、正常値の70〜80%の人や、骨折が無くても70%骨密度以下の人は薬物療法を行います。

?:骨粗鬆症の薬剤について:以下の製剤の2剤又は多剤併用療法を行います。

?:ワンアルファ、アルファロールと言う【活性型ビタミンD3】製剤の内服。

?:ロカルシトール。?:エルシトニン『ウナギ合成カルシトニン』。毎週一回20単位を筋肉注射します。『カルシウム剤を飲んでいる事』。?:プレマリン。【保険適応外】

?:オステン。600ミリグラムをカルシウムと一緒に飲む。これは飲み難い。

?:グラケー。45ミリ分3。

?:エチドロネート等が考慮される。

以上の薬を多剤併用療法を行います。

ありがとうございました。1時間半に及んだ講義でした。

野村先生の「質問はありませんか?。」に対し、『なぜお魚に骨粗鬆症はない?』、『鯨にはない?』、『馬には?』、『犬には?猫には?』、『納豆を食べている人に骨粗鬆症は少ないの?』、『宇宙飛行すると10年分のカルシウムが減少するの?』等の質問がありましたが時間の関係上終了しました。感謝して板橋区医師会館を後にした。早速『明日からの医療』に役立てよう〜?。
野村先生机下
先日の勉強会のまとめを書きました御笑読ください。



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