1.昆布を取ることは、
放射性ヨウ素の害の軽減に有効か

★放射線は医療に使用されている
 →X線はレントゲン、アルファ線は煙感知器、放射性ヨウ素は甲状腺の病気の診断や治療に使われている
 →1回当たりの放射線量は胸部X線0.05ミリシーベルト、CTスキャン6.9ミリシーベルトなど。500ミリシーベルトを超えると健康被害が心配される
★外部被曝とは体外にある放射性物質の曝露を受けること、内部被曝とは摂取した放射性物質によって人体内部から被曝すること
 →人体を通り過ぎるときに細胞のDNAを傷つける。500ミリシーベルトを超えるとリンパ球が減り、1,000ミリシーベルトを超えると10%の人に吐き気や嘔吐が起こり、7,000ミリシーベルトで100%が死亡
★放射性ヨウ素は甲状腺に集まる。チェルノブイリ事故では、事故当時18才未
 満だった住民に甲状腺がんが発生。15人が亡くなった(2008年国連科学委員会報告)
 →原因は高濃度の放射性ヨウ素が牛乳に含まれ、知らずに乳児が飲み続けたことによる。福島ではすでに規制されており、数値も現時点でははるかに少ない
★原発から半径20キロ以内に居住していた避難者に配布された安定ヨウ素剤は、放射性ヨウ素が体内に入る前に、予めヨウ素を取り入れておき放射性ヨウ素が入り込むのを防ぐという発想
 →危険性が生じた場合は服用が必要だが、避難区域以外の人には必要ない
★ヨウ素はヨードとも呼ばれ、必須ミネラルの一つ。通常のヨウ素と放射性ヨウ素は性質が類似しており、通常、ヨウ素で甲状腺が満たされていれば放射性ヨウ素を取り込む危険性が少なくなる
 →統計的にヨウ素摂取量は欧米0.2mg、日本は1mg(1日当たり)。海産物として普段から取っている
★昆布はヨウ素を含み、昆布だしにも8割は移行する。通常の食事として昆布を取ると、体内のヨウ素量を維持できる
 →慌てて急に多く食べ過ぎると、過剰症が起こる可能性があるので注意
 →ヨウ素入りうがい薬は殺菌作用があるもの。海藻に入っているヨウ素とは構造が異なる。うがい薬を飲むのは人体に悪い影響を及ぼすのでNG

感想
買い溜めに走ったり、風評被害を引き起こしてしまうなど過剰反応するのは、情報が今ひとつわかりにくく理解できないからではないか……、池上氏が放射性物質についてわかりやすく解説しました。この番組を観て、やはり、情報を理解している人が専門家に適切な質問をすることの意味の大きさ、安心材料ばかり報道されるとかえって不安が高まることも感じました。難しくても理解したいと思っている視聴者は多いはずです。また今問題になっている「被曝」は、原水爆の被害を表す「被爆」ではないことも整理して伝えられました。
身の回りでも話題になっている「昆布を食べることによって放射性物質の害を弱められるのか」というテーマも解説されました。一部で取り沙汰されたヨウ素入り消毒液に含まれるヨウ素は、海藻に入っているヨウ素とは構造が違い、飲むと害が生じる可能性があるとのこと。また政府は昆布を取ることに意味はないと見解を出しているが、日常の食生活で昆布を取り、ヨウ素を体内に留めておくことはある程度有効なのではないか、と専門家はコメントしました。



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